ファスナーの種類と構造について


ファスナーをご存じないという方はいらっしゃらない事でしょう。パンツやスカート、かばん類には必須アイテムですし、ジャケットやコート等のアウター類にも良く使用されていますね。
良く知ってはいるけれど、ファスナーにはどんな種類があってどのように使用するのか、いざとなると明確に答えられる方は意外と少ないものです。
ここでは、ファスナーの基本中の基本としてファスナーの種類と構造について解説致します。
また、使用用途についてはスライダーの機能が重要になってきますので、別項目にて解説します。


[toggle open=”yes” title=”ファスナーの種類” ]
ファスナーの種類は大きく分けて3つに分かれます。合わせてそれぞれの特徴も簡単に併記します。
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1.金属ファスナー


エレメント(務歯)が金属製のもの全般で、最も古くからあるタイプのファスナーです。ジーンズやパンツ、カジュアルなアウターなどに良く使用されます。


2.樹脂ファスナー(コイルファスナー)


エレメントが樹脂製でコイル状になっているもの。コンシール® ファスナーやエフロン® ファスナー、フラットニット® など。エレメントがコイルの形状の為、柔らかく柔軟な仕上がりになり、種類も機能も豊富です。素材はナイロンやポリエステル等。金属製ファスナーよりもエレメントのカラーが豊富で、細いエレメントを選べば生地に馴染んだエレガントな仕上がりになります。


3.ビスロン® ファスナー


樹脂製のエレメントが、土台となるテープに射出成型されたもの。樹脂に顔料を練りこむ為、カラーバリエーションが多い。緊急着脱用のトップオープンファスナーや蓄光タイプ、メタルライクなものもあります。素材はポリアセタール等。エレメントのカラーバリエーションの多さを生かして、テープと左右のエレメントをそれぞれ別カラーにするなど、カラフルなファスナーを作ることが出来ます。他の樹脂製ファスナーよりもエレメントが主張しているので、カジュアル衣料やスポーツ衣料、子供服などにアクセントを添えることも可能です。

金属タイプのファスナーは重厚感が得られますが、工業製品の場合は洗い加工によるダメージ等も考慮する必要があります。また、長く使用していたりすると保管状態によってはエレメントに錆が発生し、スライダーがスムーズに動かなくなったりと、ちょっとしたメンテナンスが必要になる場合もあります。

樹脂ファスナーとビスロン® ファスナーはいずれも樹脂を原料としていますので、錆びる心配がありません。ですが縫製時にあまり高温のアイロンを当てると変形や変色の原因となりますので若干の注意が必要です。樹脂製のファスナーは、なんといってもそのカラーバリエーションが魅力です。その他にもお子様や高齢者の方でも開閉しやすいタイプのファスナーや伸縮性のあるものなど、機能特化したものが沢山発売されています。

[toggle open=”yes” title=”ファスナーの構造” ]
スライダーを上下させることにより、ファスナーを湾曲させてエレメントの頭部(務歯頭部)が噛み合ったり離れたりする構造になっています。歯車の原理と同じです。
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止製品の場合



開製品の場合


[toggle open=”yes” title=”まとめ” ]
ファスナーはエレメントに使用されている素材によって、使用感がだいぶ異なります。薄手で繊細な生地やデザインにはフラットニット® やコンシール® を使用したり、デニムパンツには金属ファスナーを使用するなど、目的に合わせて選ぶことが大切です。
また、ファスナー自体の素材だけでなく、スライダーにロック機能構造があるか否かによっては使用できる範囲が限られてきますので、スライダーの種類と構造についても併せてご覧になってみて下さい。
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※ファスナーの解説にあたっての注意点

ファスナーのメーカーは欧米を中心に様々ありますが、その中にあってもトップブランドであるYKK(日本)の製品を基準に解説します。日本において洋裁をする場合、最も流通量が多く手に入りやすいファスナーがYKK製のものであるという理由です。ですので安価で出回っているアジア製の製品では当てはまらない場合があります事を予めご了承ください。
ファスナーについての解説ではYKKファスニングサポートのサイトより用語等を引用させていただいております。
なお、こちらのサイトにはファスナーについての知識が豊富に掲載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい。