印付けに使用する用具を中心にご紹介します。

1・チャコ(チョーク)

昔ながらの洋裁印付け用具といえばこれです。近年ではペンタイプのチャコが主流になってきているのであまり見かけなくなって来ていますが、根強い人気もあります。
チョークタイプのものにもアイロンで消えるタイプや自然に消えるタイプのものなど様々ありますが、共通点はチャコ削りやカッターで削らないといけないという点。これが面倒でペンタイプを使用する方も多いのですが、カリカリに削りだして線を引くととても細くて正確な印付けが出来ます。好みはありますが上手に扱えるようになればおすすめのアイテムです。

2・チャコ(ペンタイプ)

近年主流になって来ているアイテムです。水で消えるもの、熱で消えるもの、時間が経つと自然に消えるものなどカラーもタイプも様々ありますので、目的に合わせて使い分けましょう。例えば、アイロンをかけて消えてしまっては困る場所には水で消えるタイプを、縫ってアイロンをかけたらもう印の必要の無い箇所には熱で消えるタイプをチョイスすると良いでしょう。注意点は、消えるタイプのチャコペンでも生地によっては跡が残る場合が稀にあるので必ずハギレで試すこと。手も汚れずに手軽に使えるのが最大の魅力ですのでまず最初に購入するならこのタイプがおすすめです。

3・チャコペーパー(チョークペーパー)

家庭科の授業で使ったという方も多いのではないでしょうか。片面と両面の2種類があり、ヘラもしくはルレットとセットで使用します。チャコペーパーは、出来上がり線を写し取るのに大変便利なのですが、近年では出来上がり線を写し取らずにミシンのガイド線やステッチ定規を使用して縫い進める方法が主流になりつつありますので、使用する機会はそれほど多く無いかもしれません。

4・へら

家庭科の洋裁用具の中に入っている場合も多いので持っている方も多い事と思います。
どちらかというと洋裁よりも和裁の印付けで使用するイメージですが、もちろん洋裁でも使用できます。
主にルレットの代用として使うと良いでしょう。
それ以外にも、チョークペーパーを使用すると跡が残ってしまう場合やツルツルとした繊細な生地の場合には印を付けるのはもちろんの事、真っ直ぐにアイロンをかけにくい箇所に折り目のガイドとして線を引く場合などにも有効です。

わざわざ買う必要はありませんが、既にお持ちの場合はチャコやルレット等と併用して使い分けると便利です。

5・ルレット

ルレットにはギザ歯、丸歯、ヘラ歯の3種類のタイプがあります。お好みでどれを使用しても大大丈夫ですが、チャコペーパーのトレース等には丸歯だと印を付けた線の視認性が良いのでおすすめです。ギザ歯は生地に直接プツプツと小さな穴があくので繊細な生地にはあまり向いていませんが、綿や麻でしたらチャコペーパー無しでもけっこうしっかりとした印が付きます。

ヘラ型のものはキルトの際によく使用されますが、もちろん洋裁にも使用できます。ルレットの中には歯が2つ付いていて、出来上がり線と縫い代線が1度に引ける便利なものもありますが、近年ではあらかじめ縫い代が含まれたパターンが増えてきています。縫い代つきパターンの場合は出来上がり線も縫い代線も必要ありませんので、2つ歯のものは使用する機会も少ないかもしれません。ご自身の利用環境に合わせて選ぶと良いでしょう。
また、ルレットを使用する際はカッティングマットを敷いて床やテーブルを保護する必要があります。