ミシン糸

 

皆さん一度は耳にしたことあるでしょうか?「シャッペスパン」という糸と「レジロン」という糸。

布帛ならシャッペスパン
ニットならレジロン
これさえ覚えていれば大丈夫!といっても過言ではないくらい一般的に浸透した糸ですが、シャッペスパンもレジロンも「株式会社FUJIX」という会社の商品名です。

もちろんほかのメーカーのものでも同じです。 ニット用はレジロンのほかにレオナ66を置いているお店も結構ありますし、最近では「エッフェル」という糸も販売されているようです。 エッフェルは水着やレオタードも縫えるという触れ込みなので、糸切れが起きにくいかもしれません。
糸柄市ではニット用糸にリンリンをお勧めしています。

一般的な布帛はシャッペスパンなどのポリエステルスパン糸
ニットやストレッチ生地類ならレジロン・レオナ66・リンリンなどのニット専用ナイロン糸 この2種類でたいていのものは縫えます。

補足として、布帛用に使えるものとしてポリエステル糸のほかに綿素材のカタン糸があります。綿・麻生地であればどちらでもOKですが、ポリエステル糸の方がいろいろな素材に使いやすいので二つ用意する必要はありません。
ただし、洋服を縫い上げてから染色をしたい場合は綿の糸を使用してください。 ポリエステルやナイロンの糸は染まりませんので、後染めをするとステッチだけ染まらずに残ってしまいます。

また、デリケートな薄手の合繊生地や風合いを大切にしたいシルク生地などでは絹ミシン糸を使用します。着物のリメイクをされる方は綿地にはポリエステル糸、絹地には絹糸を使うといいでしょう。

上記に挙げた糸はしっかりとしたメーカーさんで出している物なので、やっぱりちょっとだけ高いです。ですが、ビギナーさんは特に手芸屋さんで売っているようなちゃんとしたメーカー製の糸を使用してください。
なぜかというと、初心者であればあるほど気を付けていても間違ってしまったり縫い目が曲がったりして「ミシンの縫い目をほどく」という作業が多くなるからです。 この縫い目をほどくという作業が、洋裁が嫌いになるまず初めの第1関門になります。この作業はとにかくめんどくさいのです。ここで海外製の廉価版糸を使用していると、作業時間が倍に増えてもっと嫌になります。

最近では一般の方でも工業用の太巻きの糸が簡単に手に入ります。しかも200m巻の小さいミシン糸よりもはるかに安くて大変便利なのですが、廉価版の糸はどうしても切れやすいので、リッパーで縫い目をほどくときにうまくいかないことが多くなるのです。
もちろん、廉価版の糸が悪いということでは決してありません。一旦縫いあがってしまえば、そうそう簡単に糸切れが起きるわけではありませんし、通常着用するものとしては全く問題ありません。心配な人はパンツやぴったりとしたシャツのヨーク・袖ぐりなど、強く力のかかる部分には使用しないとか、表から二重にステッチをかけて補強するなどしてうまく使い分けてください。

ロックミシン糸

 

ロックミシンをお持ちの方は、手芸屋さんでロックミシン専用の糸が販売されていますのでそちらを使用するのが一般的です。家庭用のロック糸として販売されているものは多くがポリエステルスパン糸の90番手(#90)です。

番手については別記しますが、ロックはほつれ止めとしての縁かがり機能が最優先なので、太い糸を使用する必要はありません。
ミシンで地縫いをしたうえでロックをかけるという<1本針3本ロック>として使用するのであれば90番手のロック用ミシン糸を3本そろえればOKです。(普通に手芸屋さんで売ってます)
地縫いと縁かがりを同時に行う<2本針4本ロック>として使用する場合は、基本的には針糸2本を50番か60番の糸にしましょう。 つまり、針糸は地縫いとしての機能を果たすのでミシンでの地縫いと同じ太さの糸を使用すると考えてもらうとわかりやすいと思います。

60番の糸というのは上記で挙げたシャッペスパンなど。伸びない生地であればシャッペスパンをそのまま使用して構いませんし、揃えられる方はロックミシン用に60番スパン糸を用意しましょう。 また、ニットなどの伸縮生地の場合は、伸縮性を考えると針糸にレジロンなどのナイロン糸を使用した方が良いでしょう。レジロンは番手が50番です。 巻ロック縫いをしたい場合は、1本針3本糸ロックを使用するので、針糸に90番のロックミシン糸を使って、できればルーパー糸2本はウーリーロック糸を使いたいところです。 ただし、同じ色の糸を何種類もそろえるのは大変という時は、上ルーパー糸だけをウーリー糸にして残り2本を90番糸でも構いません。 また、巻ロックの真価が発揮されるのは極薄生地ですが、極薄生地や化繊類の場合はルーパー糸にウーリー糸を使うとごろごろしてごつく仕上がってしまうので、その際は3本すべてフジックス社の「巻ロックミシン糸」を使うといいと思います。この糸は100番手と糸の中では最も細いので繊細に仕上がります。

ミシン糸の番手について

ミシン針の項目でも番手の話をしましたが、糸にも番手があります。針は数字が大きくなるほど太くなるのですが、糸に関しては数字が大きくなるほど細くなります。主な番手は以下の通りです

 

ミシン糸の番手 用途

手芸店で販売されている名称

 8番(#8) ステッチ/飾り縫い用  
20番(#20) ステッチ/飾り縫い用  
30番(#30) ステッチ/厚物地縫い用

シャッペスパン厚地用

50番(#50)

普通地縫い用

ステッチとしても使用

レジロン・普通地用絹ミシン糸
60番(#60) 薄地~普通地縫い用 シャッペスパン普通地用
80番(#80) 薄地縫い用/ロック用  
90番(#90) 薄地縫い用/ロック用 シャッペスパン薄地用/ロック用
100番(#100) 薄地縫い用/ロック用 薄地用絹ミシン糸・フジックス巻ロック糸

工業用糸だと、レジロンは60番もありますしシャッペスパンは50番もありますが、そこまで厳密に分けて揃える必要はありません。 家庭用ミシンの場合、8番糸はまず使用しません。太すぎます。 20番もかなり無理があります。職業用ミシンなら何とか行けないこともないくらいです。 30番はパワーのすごく弱いミシンだとちょっと厳しいです。 という風に、使える生地と糸はミシンの性能で左右されます。

これから色を揃えるという方は、とりあえずシャッペスパンなどのスパン糸の60番を1本買いましょう。ロックを持っていない、ニットを縫わないのであればまずはこれで事足ります。厚地や薄地を縫う時にそれぞれ30番や90番を買い足せばOK。 ミシンとロックに合わせて糸をすべてそろえようとすると、収納がいくらあっても追いつきません。 ですからすべての色を揃えようとせず、ロックは中間色を2~3種類そろえて代用しても構わないと思います。

糸柄市のシャッペスパン60番はこちら